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レオナ™ Pシリーズは、融点320℃を超える半芳香族ポリアミド（semi-aromatic PA）をベースとしたグレードです。
Pシリーズに使用している半芳香族ポリアミドは、半芳香族ポリアミド群の中でも特に高い融点を持ち、高温環境において優れた耐熱性を有します。この優れた耐熱性により、Pシリーズはこれまで樹脂化が困難であった用途において金属代替に好適な材料です。
以下、3つのグレード群のサンプルワークを行っています。
本ページでは、レオナ™ PNシリーズをご紹介します。レオナ™ PNシリーズは、環境と安全を考慮したハロゲンフリー・赤リンフリーの高耐熱・難燃半芳香族ポリアミド*です。耐熱性、耐トラッキング性、流動性に優れ、高温環境での優れた機械強度を有します。(*ハロゲンフリー、赤リンフリーの難燃剤を使用したグレード)
レオナ™ PNシリーズは、ハロゲンフリー・赤リンフリーの難燃剤を使用し、難燃規格「UL94 」においてV-0（0.30mm）相当であることを確認しています（2025年認証取得予定）。
耐熱性に優れた難燃半芳香族ポリアミドは、電気・電子部品や自動車を中心に使用が広がっています。これは小型化を目的とした集積密度の向上に伴い使用環境温度が上昇しているためです。また、赤リン系難燃剤はマイグレーション発生の原因の1つとされており、電気・電子部品には赤リン系難燃剤の不使用要求が広がっています。
レオナ™ PNシリーズは、半芳香族ポリアミドの中でも、特に高い融点を有し、それにより高い耐熱性を発現しています。
レオナ™ PNシリーズの中でも、ガラス繊維25%強化品であるPN00Bの耐熱性を、一般的な難燃半芳香族ポリアミドと比較したところ、下図の通り、150℃環境で3000時間 エージングしても初期強度からの低下は約6％でした。これに対して一般難燃半芳香族ポリアミドは初期から約40％低下しており、PN00Bの優れた耐熱性が確認されました。
さらに、PN00Bはガラス繊維が20％多いガラス繊維45％含有の一般難燃半芳香族ポリアミドに対して、1000時間経過時点で強度が25MPa以上高く、この差はさらに広がる傾向が確認されました。この結果より、他の一般難燃半芳香族ポリアミドでは樹脂そのものの劣化が著しく、ガラス繊維を増量しても補強効果が弱いといえます。
レオナ™ PN00Bは、一般難燃半芳香族ポリアミドの高強度品よりも幅広い温度域において強度に優れ、一般難燃半芳香族ポリアミドの高流動品よりも流動性に優れています。詳細はダウンロード資料を参照願います。
電気・電子部品の設計では、比較トラッキング指数（CTI）が高いほど端子間距離を狭めることができ、小型化が可能となります。
レオナ™ PN00Bは、高CTI （600V）を有しております。
例えば、CTI 600V（PLC 0） を取得することで、電気・電子部品の沿面距離を短くすることにより製品の小型化に貢献します。
高耐熱性樹脂であるレオナ™ PNシリーズは、ブリスターを抑制することが可能です。
レオナ™ PN00Bはその高い耐熱性から高温環境でも高強度を維持しています。これにより、リフロー炉の高温環境（260～290℃）における水分や気泡の膨張を抑え込むことにより、ブリスターを抑制することが可能となります。
図3は荷重たわみ温度（HDT、DTUL）の測定結果です。荷重たわみ温度は、試験片に一定荷重をかけた状態で加熱します。図中で四角囲みしたリフロー工程におけるピーク温度帯（260～290℃）において、レオナ™ PN00Bの変形量は小さいですが、一般半芳香族難燃ポリアミドは急速に変形することが確認されました。このレオナ™ PN00Bの高温環境における高強度が水分や気泡の膨張を抑え込み、ブリスター抑制に寄与しています。
ケーブル同士を接続し、電力や電気信号を繋ぐための部品・器具。
難燃性・耐トラッキング性、強度・靭性等が求められる
駆動モーター内部に取り付けられる、三相コネクタ。
大電力が流れ、安全性・小型化も求められるため、イオンマイグレーション性、難燃性、耐トラッキング性が求められる。
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電気自動車のバッテリー周辺に用いられる、高電圧コネクター。
高電圧に伴う注意喚起のため、オレンジ色対応が必要になる。主に難燃性、耐トラッキング性が求められる。
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