製品
変性PPE樹脂を発泡させたビーズで、難燃性、低誘電特性、寸法精度などに優れます。バッテリー周辺部材などに適用可能です。
蓄電池とは、充電を行うことで繰り返し使用することができる化学電池のことです。充電池、二次電池とも呼ばれます。
直近の環境としては、2050年カーボンニュートラル実現のために、蓄電池は電化社会のエネルギー貯蔵手段として、鍵となる技術と捉えられています。蓄電池は、モビリティの電動化に用いる車載用蓄電池としてだけでなく、社会基盤を支えるインフラとしての定置用蓄電池として用いられます。
定置用蓄電池においては、再生エネルギー(再エネ)の主力電源化のために電力の需給調整に用いることが重要視されています。カーボンニュートラル達成のためには再エネを拡大していく必要がありますが、再エネ拡大の課題の1つとして、気象条件によって発電出力の変動が大きく、需要と供給の一致が難しい需給調整が挙げられます。この需給調整の課題に対して、発電・送電・需要の全ての領域において、蓄電池の活用が有効な対策として期待されています。また、インフラとしての定置用蓄電池の重要な用途として、各所施設のバックアップ電源があり、通信基地局やデータセンター等のデジタル社会基盤を支えるために不可欠なものとなっています。
旭化成では、蓄電池の製造工程の効率化や、民生用・定置用蓄電池のさらなる有効活用に向けた樹脂材料をご提案します。
※ 車載用蓄電池に関するご提案につきましては、別ページ「車載バッテリー向け樹脂材料」をご確認ください。
ポリアミド樹脂レオナ™ は強度・剛性、耐熱性、耐薬品性に優れたエンジニアリングプラスチックです。ガラス繊維(GF)のような充填材(フィラー)によって強化することで、強度・剛性、耐久性、寸法安定性を向上することができます。
今回、レーザー溶着・レーザー印字といった二次加工性に優れたレオナ™をご紹介いたします。この材料を用いることによって、例えば、バッテリーを納める筐体の小型化・軽量化が可能です。
レーザー溶着は、部品を接合するための二次加工技術の1つです。
溶着技術は電子基板や電池パックのように高エネルギー密度のものを筐体内に密閉・封止した製品を生産する際に活用されますが、振動溶着や超音波溶着などの振動を伴う溶着方法では筐体内部の部品を破損する恐れがあります。(一方でネジ止めによって固定する場合、ボス部分のスペースが必要になってしまいます。)
レーザー溶着を用いることにより、筐体内部の部品にダメージを与えずに、製品サイズを小型化・軽量化することが可能となります。
また、製品のトレーサビリティ・信頼性を担保するためには、情報の表示方法が重要です。
レーザーマーキング(印字)は、レーザー照射によって表層の樹脂を発泡させることで、製品表面に消えにくい表示を施す技術です。その他、一般的な表示方法としてシール貼付も挙げられますが、シールの剥離や印字が薄くなるという難点があり、表示の長期維持の観点でレーザーマーキングは優れた表示技術といえます。
旭化成のポリアミド樹脂レオナ™SN11Bは、高強度・高剛性/ハロゲンと赤リンを含まない難燃剤によりUL94 V-0(0.75mm)取得/耐トラッキング性(CTI)600V(PLC 0)という性能に加えて、優れた溶着強度を有しています。
さらに、鮮明性、微細印字性、印字のタクトタイムに優れたレーザーマーキング性を持っていることから、製品の小型化・軽量化に貢献します。