変性PPE樹脂を用いた メタマテリアル ミリ波レーダーレンズアンテナ

2024.07.16

変性PPE樹脂ザイロン™を用いたミリ波平面レンズ

技術・製品紹介

メタマテリアル平面レンズとは

メタマテリアル平面レンズは、一般的なレンズとは異なり、曲面構造ではなく、平面上に微細な金属パターンを施し、そのパターンと電磁波との相互作用を利用して、電磁波を焦点に集める革新的なレンズです。

これは、従来のレンズが曲面構造によって電磁波の光路差を作り出すのとは対照的なアプローチで、レンズの低背化や軽量化を可能にします。

変性PPE樹脂を用いた メタマテリアル ミリ波レーダーレンズアンテナ

旭化成は、実際に、変性PPE樹脂ザイロン™の平板上に銅微細パターンを施した変性PPE(ザイロン™)平面レンズアンテナを作製し、96GHzの電磁波(ミリ波)を焦点に集めることに成功しました。

平面レンズ有無によるミリ波強度分布の評価平面レンズ有無によるミリ波強度分布の評価

旭化成の変性PPE樹脂ザイロン™は、下図の評価結果の通り、ポリプロピレン、ポリカーボネート等と比べ、銅に対して高密着であり、銅害にも強く、高耐久性が期待できるため、メタマテリアル平面レンズアンテナの基材に適した材料です。

銅と基材の密着評価(テープによる銅剥離有無)銅と基材の密着評価(テープによる銅剥離有無)

また、ザイロン™低誘電特性に優れるため、アンテナ基材として使用することでアンテナ性能を向上させることも期待できます。

→ 「5G通信基地局に適した低誘電特性の樹脂材料」はこちら

→ 「Beyond 5Gに向けた導波管スロットアレーアンテナの樹脂化の取り組み」はこちら

無線通信の高速化・大容量化、自動・隊列運転やボディスキャナーなどに適したミリ波の活用に向け、旭化成の変性PPE樹脂ザイロン™を用いたメタマテリアルミリ波レーダーレンズアンテナにご興味をお持ちいただけましたら、ぜひお問い合わせください。

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変性PPE樹脂 ザイロン™

比重が小さく、難燃性、電気特性、寸法安定性に優れます。太陽光発電、EV、通信機器等に採用されています。